ひえんきゃく

高校時代に公式戦で金属バットを使用している高卒ルーキーにとっては木製バットを

使用するというのは全く違う感覚になりますからね。

高卒野手がルーキーの年からレギュラーを取って大活躍をするというのは高校野球が

金属バットを使用し始めてからは清原和博があるぐらいで、殆どの選手達は金属と

木製バットの違いに手こずってレギュラーを取るまで時間がかかっています。

立浪和義はその守備力でレギュラーになりましたが打撃では苦労していましたからね。

最近の巨人、そして巨人を取り囲むマスコミは生え抜きのスターを作り上げたいらしく、

大田に関する報道は異常なほど加熱していました。

生え抜きのスターを作りたいと言うよりは球界そのものを代表するスターをメディアが

作りたがっているという方が正解かもしれませんが。

野茂、清原、桑田とスター選手の引退が相次いだことも理由の一つになっているのかも

しれません。

しかし、木製バットに適応できてない高卒ルーキーを あたかも即戦力のように喧伝し、

持ち上げようとするマスコミは何を考えているのだろうかと思わずにはいられません。

ジャイアンツにとっては久々の生え抜きのスター候補で、背番号も松井秀喜の「55」を

付けさせているのを見ても期待感が分かります。

でも松井ですら1年目に1軍の試合で出場し始めたのは優勝が絶望的になった

8月下旬からでした。

ここは焦らずにじっくりと育ててほしいものです。

2008年にブレイクした坂本勇人も最初は2軍でじっくりと育てたのですから。

今年のジャイアンツで楽しみな若手は大田でなく中井大介内野手や

田中大二郎外野手といったところでしょう。

ジャイアンツは層が厚く厳しいとは思いますが、彼らの活躍が楽しみです。

「ここは焦っても仕方ないですからね」

「逸る気持ちを押さえ一歩ずつ進んでいってもらいたいですね」

「結城もそうだったからな」

「そういえば結城が応援するドラゴンズでも心配事があったな」

「はい…。井端選手が目の異常でキャンプを離脱しました」

「原因が不明なだけに心配です…」

「井端選手は視力回復のレーシック手術を二度受けているんだよなぁ」

「この手術は永久的な視力回復になるわけではなく、何年後かにまた視力は

　　　 　落ちてくるらしいからな。精神的疲労からそれが早まった可能性もあるな」

「原因が不明なだけに心配ですが、今はしっかり体を休めてほしいです」

「ホークスでも毎年恒例と言っちゃ失礼だが、またあの選手がやっちまったんだよなぁ」

「多村選手…ですね」

「ああ。あのスペランカー体質はどうにかならないもんかねぇ」

「野球の試合や練習中だけでなく、ポスター撮影中にジャンプして右足関節を

　　　 　捻挫したり、プロ野球再編問題に伴うストライキの際に握手会で左掌の炎症を

　　　 　起こしたりしているからなぁ。スペランカーと言われても仕方ないよなぁ」

「こうして見て見るとプロ野球選手とは思えないところがありますね」

「ああ、まったくだ。ただ今回の件は昨年骨折し手術した影響で疲れが取れにくく

　　　 　なっているというのが原因かもしれないけどな」

「この時期でよかったと思うしかないですね」

「ああ。しかしプロである以上体調管理は義務だからな」

「しっかりしろと言いたくもなるさ」

「それは私達にも言えることですね」

「結城や辻は頑張りすぎるからな。その辺はしっかり体調管理しろよ」

「あはは…。気をつけます」

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