2年近いブランクを経て、彼が広島東洋
カープに帰って来ました。
その名は尾形佳紀、30歳(今年31歳)。
その全国デビューはまさに鮮烈の一言でした。
2005年の春、新斬り込み隊長として遊撃手の定位置を奪取すると、素晴らしい打撃と
活きのいい走塁で
カープを引っ張って行きました。
守備はまだまだ粗かったけれど、そんな事は気にならない。
それほどインパクトの強い打撃と走塁でした。
しかし"好事魔多し"、2005年5月28日の西武ライオンズ戦でそれは起こりました。
この試合でセカンドベース上でランナーと交錯、古傷の右膝を負傷してしまいました。
右膝前十字靭帯損傷…。
プロ入り前にも再三の故障を繰り返していた古傷であり都合3度目の同箇所断裂。
全治には約1年の時間を要すると言われましたが、本当にプロ野球選手として
再生出来るのか?選手生命すら危ぶまれる重傷でした。
そして彼を失ったチームは、負けが込み出しシーズン最下位に沈む事となってしまった。
しかし彼は帰って来ました。長く苦しいリハビリを経て。
忘れもしない2007年8月24日の巨人戦、プロ入り初のサヨナラホームランを放ち、
ヒーローインタビューで涙を流したその姿。
尾形は復活した。もらい泣きしそうになりながらそう思った瞬間でした。
この日の勝利は、
カープ球団創設以来3500勝という記念すべき勝利でもありました。
しかし2008年のシーズン、新井の移籍により空いた三塁のポジションを争うはずだったの
ですが、打撃不振で声が掛からず一軍出場無し。
もう後が無い、崖っぷちに追い込まれたと思わずにはいられませんでした。
今度同じところを故障したら選手生命はお終いでしょうし、今年活躍出来なければ
来季があるかどうかも分かりません。
いや、年齢を考えると今季結果を残さないと来季はおそらく無いでしょう。
もうとにかく必死でやって欲しい。
本人も自覚しているようで、「怪我をしてもいい。それくらいの気持ちで臨む」と
コメントしていました。
「もう怪我は勘弁してくれー」というのが私の正直な思いなのですが、それぐらいの
覚悟が必要なのも事実。
"無事これ名馬"がプロにとって大事な要素でもあります。
そういう意味ではこれだけ怪我が多い尾形はプロ失格かもしれない。
しかしまだまだ尾形の活躍が見たいんです!
絶対に結果を残して欲しい!
天才といわれたその野球センスを再び見せて欲しい!
頑張れ、尾形佳紀!
しっかしどうしてこう、
カープのキラキラした若い連中はガラスのような儚さを持ってしまうの
でしょうね。緒方孝市しかり前田智徳しかり。オープン戦で好調だった山本芳彦も。
天谷宗一郎の怪我も痛かったなぁ。
【拍手レスです】
»続きを読む