
「梢子さん。ちょっと相談があるのですが」

「綾代。何かあったの?」

「今日はホワイトデーですよね。バレンタインにチョコレートをくれた方には、
やっぱり何かお返しした方がいいのでしょうか……」

「……何でそれを私に相談する訳?」

「梢子さんはいつも貰う側と言っていましたし、この前もたくさん貰っていたので
どうするのかと思いまして」

「ホワイトデー……。まあ、もらった以上はお返しするけどさ……。ちょっと複雑」

「ホワイトデーだけど、うちは女子校だからあんまり関係ない……と思ってたけど
そうでもないのかな?」

「オサ先輩はともかく姫先輩もっていうのは意外だよね」

「それにホワイトデーのプレゼントって正解がよく分からないよね」

「キャンデー?マシュマロ?ホワイトチョコ?」

「ホワイトデーこそ、日本で始まった製菓会社の陰謀よね」

「ホワイトデー……。ああ、もうそんな季節か……」(学生時代苦労したので)

「ホワイトデー?何だそれは」

「ホワイトデー?バレンタインデーにチョコレートをあげた相手から
お返しを貰えるんですか?」

「すみちゃん、教えてください」

「えーっとね。ホワイトデーって言うのは………………」

「うーん、ざわっちへのお返し、何にするのがいいんだろ」

「百ちゃん。気を使わなくていいよ」

「それに百ちゃんからはお返しできないくらい大事なものをたくさん貰ってるから……」

「?」

「それじゃ綾代。ホワイトデーのお返し一緒に買いに行く?」

「はい。お願いします」